2018.9.27
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人事評価

グローバル展開する企業の人事部が考えるべき2つの目線とは

(写真=Stokkete/Shutterstock.com)
(写真=Stokkete/Shutterstock.com)
日本国内だけではなく、グルーバル展開を進めていく企業にとって、人事はもっとも重要な課題です。グローバル展開する企業の人事部は、グローバル展開に適応した目線で人事業務を進める必要があります。そのため会社経営の目線と海外赴任する社員の目線の両方持つことが重要なのです。今回はその2つの目線を解説してきます。

経営戦略を落とし込み、自分の立ち位置を明確にする

グローバル展開する企業の人事部は、経営戦略を落とし込み、立ち位置を明確にします。例えば、海外赴任の目的が、技能の移転など限られた業務である場合と、現地法人を立ち上げ定着させるための業務では、人選などの選定も変わってきます。

グローバル展開の経営戦略の目的を正しく落とし込んで、経営部門と密接に連携しながら、人事部に求められる立ち位置を明確にすることが、グローバル展開の成功に大きく貢献します。人事部は企業の経営戦略にあった海外赴任の人選を行い、海外赴任前には研修を実施し、また赴任中は現地でのフォローをかかさず、帰国後はフォローアップします。

海外赴任前の研修に時間をかけ育成する

会社経営の目線で考えると、人事部は海外赴任する社員に対して研修に時間をかけるほうがよいでしょう。研修内容には語学、安全管理、異文化対応、健康管理などの項目を含めるだけではなく、前任者からは、現地の情報や海外赴任によって得たスキルや経験を引き継ぐ時間も考慮する肝心です。それに加えて現地職員の人事・労務管理のスキルを身につけるための時間も検討しましょう。

海外赴任する社員の目線で考えると、海外赴任に伴う社員のストレスなどのメンタルを含めた健康管理、非常時の対応マニュアル、税金や社会保障面、残された家族に対するフォローも重要です。たとえば海外赴任によって日本に残される家族に対しては、健康、住居、子どもの教育、そしてメンタルなどの情報を提供し、海外赴任する社員の不安を取り除く必要があるでしょう。また、これから海外赴任する社員が海外赴任経験者に相談できる仕組み作りをするのも一案です。

帰国後のフォローアップ体制整備も忘れずに

会社経営の目線で考えると海外赴任した社員には帰国後も海外赴任によって得たスキルや経験を活かせる部門に配属し、フォローアップをするのがよいでしょう。海外赴任者の帰国後のフォローアップ体制を整備することによって、海外赴任プログラムの継続的な成功にも繋がります。

海外赴任する社員の目線で考えると、日本に戻ってきたときに海外で得たスキルや経験を活かせるポジションが用意されると、安心感につながりモチベーションアップになります。そのため海外赴任期限が切れる半年前には、帰国後の部門を明確に伝え、帰国後の準備期間を与えるのも良い方法です。また、後任者に向け引き継ぎ資料の作成を指示することも肝心です。せっかく現地で得たノウハウを後任にも引き継げるような体制整備をしておくことが大事なのです。

会社経営と海外赴任する社員のそれぞれの目線が必要

会社を経営するにあたり、企業間競争を生き抜くためにもグローバル展開が必要な要素の一つです。社員にとってはキャリアアのチャンスでもあります。人事部は海外赴任を成功させるためにも、経営戦略を人事に落とし込み、海外派遣の目的を明確することが大切です。そのうえで、最適な社員を人選し、時間をかけて海外赴任前の研修を行い、赴任中はサポートを実施し、帰国後は社員を最適な部門で有効に活用するフォローアップを行うことが大切なのです。こうすることによって、会社経営と人事の2つの面から物事を考えられ、人事として大切な機能を果たせると言えるのです。

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